もう迷わない!「自分が主体」の妊活 (2) 毎食片手いっぱいのタンパク質を食べる

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分子栄養学にゆかりのない方でも、昨今のプロテインばやりの影響でタンパク質の重要性を聞いたことがない方は多いのではないでしょうか。

最初からまとめてしまうと、
「タンパク質は毎食100グラム以上、ざっくり言うと片手いっぱい位の肉、魚、卵、豆を食べる」のが理想です。

毎食というのは一日三食を前提にしています。
二食、もしくは一食と言う方は一食分で相応の量を食べる工夫が必要です。

理由1: ヒトの体の8割はタンパク質でできている

以前に「人間の半分以上は水分なので水の質にはこだわる」というフレーズを聞きましたが、水はほぼ60%で次に多いのはタンパク質で15~20%はタンパク質なのです。水を除けばタンパク質は体のほぼ8割を占めているのです。

おおかたの方はタンパク質と聞いて「筋肉」を想像するでしょう。爪や皮膚ということも知られていますね。
でも、骨や免疫細胞や抗体といった体の骨格や免疫を司るものまで影響が及んでいるとは考えたこともなかったのではないでしょうか。
タンパク質は生命活動をするための基礎的な土台です。
これを無くしては、他のことをいくら頑張っても成果は期待できません。

余談ですが、高齢者の方は特にお肉を食べない方は多いですが、極度なタンパク質不足だと免疫細胞もきちんと作れず、足腰を必要以上に弱らせたり、肺炎などをこじらせてしまう結果に繋がります。
肺炎球菌のワクチンを打つように指導されていますが、材料のタンパク質がなければ菌に対抗するための抗体も作れませんので、栄養状態が十分でなければワクチンを打つ意義はどこまであるのか疑問です。

理由2: 卵子を元気にする

妊活をされる人にも当然タンパク質はとても重要です。
卵子細胞は人の体の中で唯一肉眼で見えるほどのもっとも大きな細胞で、もちろんタンパク質や脂質でできています。

そして卵子は10万を超えるミトコンドリアを持っていますが、そのミトコンドリアを元気にするにはタンパク質が欠かせません。ミトコンドリアはヒトの体に寄生した微生物でありながら、エネルギーを産み出してくれるとても重要な働きをします。

ミトコンドリアを元気にする方法や栄養素は他にもありますが、近いうちに別の記事で書いていきますね。

次は、なぜ毎食手のひらいっぱい食べる必要があるのかというその根拠や注意点をできるだけシンプルにまとめます。

解説1: タンパク質は想像以上にたくさん食べなければ間に合わない

1日の必要量は体重1kgに対して1gのタンパク質が必要だと言われています。
体重が50kgであれば50gのタンパク質を三食に分けて食べれば良いわけですが、ではステーキが100gだから半分食べれば十分なのかというとそうではありません。
最近テレビでも頻繁に「体重1kgに対して1gのタンパク質」をうたっているのに、それ以上踏み込まずに終わっていることが多くて残念です。

100gのステーキのうちほとんどは水分で、肉の部位にもよりますが、脂肪ももちろんついています。
そのため純粋はタンパク質は20gということも十分考えられます。

そして、タンパク質なら全てヒトの体に役立つかというとそうではありません。
食材によってプロテインスコアもしくはアミノ酸スコアという数字があり、それを掛け合わせる必要があります。
牛肉はプロテインスコアではおよそ80%です。

100g  ✖️  20%  ✖️  80%  =  16g

さらに、加熱により栄養価が半減するという人もいます。

ある調査では10%ぐらいの減少でしたが、どれが本当が正直わかりません(^_^;)
もう少しぶっちゃけるとアミノ酸スコアは牛肉や大豆が100%で、商業的意図が含まれているという噂もありどこまで信用できるのかも疑問が残ります。なので、私は厳しめのプロテインスコアを使います。

そんなわけでざっくり捉えれば、お肉であれば重量の2割ぐらいしかタンパク質がとれないと思っていれば良いでしょう。
ただし、卵であればタンパク質量もプロテインスコアも多く、1個で7g程度とれますので効率的です。

いかがしょうか?
毎日50gのタンパク質を食べることがどれだけ大変かお分りいただけたと思います。
では、「どんどこ食べろや!」という話になるかというとそうではありません。

解説2:タンパク質は「食べだめ」ができない

「毎食食べてください」という所以です。
タンパク質の貯蔵庫は筋肉です。
ご存知の通り、筋肉は使わなければみるみる落ちますが、筋肉をつけることは容易ではないことはご存知ですよね。

最近は下火になりましたが、一時期過剰な糖質制限が流行りましたが、「糖質が足りない」イコール「エネルギーの不足」です。体は足りないエネルギーをどうするかというと、筋肉を壊してそこから糖を取り出してエネルギーをつくります。

そのような状態で無理に運動すると怪我をします。
強い衝撃で怪我をすると思いがちですが、栄養の足りないカスカスの筋肉や骨では同じ衝撃を受けても耐えきれずポキッとイってしまうのです。

筋肉をつけるため、大事な筋肉を守るためにも、タンパク質と適量の糖質(ご飯など)を摂ることが重要です。

解説3:消化能力、志向に合った食べ方を

消化能力が落ちている人には大量の肉やプロテインは返ってマイナスに働きます。
未消化のタンパク質が腸の小さな穴に入ってアレルギーを酷くさせることもあります(リーキーガット症候群や腸漏れ症候群と言われます)

そういう方は骨で出汁をとったスープがオススメです。
鳥、豚、牛、カツオなどでとっただしで、「ボーンブロス」と呼ばれます。
固体でないぶん吸収性に優れ、タンパク質だけでなく、ミネラルも豊富に摂取することができます。

「血圧が高いのでラーメンのスープは飲まない」と言ったのは私の実母です。

ここ十数年は口にしていなかったようです。

でも昨年、内臓出血が原因であろう貧血になり、至急の栄養補給が必要でしたが、ラーメンのスープを飲むように伝えたところ、検査数値がほんの1ヶ月ほどで改善したのは私もびっくりしました。

何を隠そう、実家はラーメン屋。良質なタンパク質が目の前にあって、それこそタダで飲めるのに(^_^;)

ちなみにインスタントラーメンでは無理です。
きちんと骨から出汁をとったものを選んでください。
自宅でも水から鶏ガラや骨つき肉を煮出せば、こんなにも簡単だったのかと驚くほど美味しいスープが作れます。

それでも大変という方は良質なアミノ酸サプリが確実です。
サプリはメーカーによってその品質はバラバラ。大手だからと言って良いものだとは限らないのでご注意を。
安物は人毛で作られているということも聞いたことがあります。

肉はタンパク質不足を補うにはもっとも効率的ですが、中には遺伝子的に動物性タンパク質が合わない人もいるし、意思をもってビーガンという選択をされた方もいるでしょう。

肉を食べないと不足するビタミンB12やメチオニン(アミノ酸の一種)し体調を崩すこともありますが、最近では完全植物性のサプリで補給することができるそうです。ビーガンを推進している友人もいるので、詳しく知りたい方はご連絡くださいね。

 

毎食タンパク質。
やってみると結構大変ですが、トライする価値は十分あります。

私の場合は、色々やってきたので、タンパク質単体のおかげとは言えませんが、髪の毛、肌が綺麗になり、免疫力が上がったのか風邪を引かなくなりました。

早い人だと1ヶ月で体調の変化を感じます。
薬ではないので変化は緩やかですが、確実に体調は良くなりますので気長に続けてくださいね。

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