分子栄養学での貧血の常識と医療のそれ 2

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昨日の続きです。
さて、ビタミンB12と葉酸の不足がなぜ大球性貧血という状態を引き起こすのでしょうか?
以下が、主に骨髄内でどのような変遷で赤血球が育つのかを図に表したものです。

その訳を書く前にまず、赤血球の働きについて少し触れますね。
赤血球は毛細血管をうまくすり抜けるために小さく、そして真中が少しへこんだ形のおかげで、細い血管でも折れ曲がりながら巡り、栄養や酸素をすみずみに供給します。
そのため赤血球は毛細血管を通り抜けられるほど小さくなる必要があります。網状赤血球という赤血球の赤ちゃんになる前に、赤血球内の核が抜けて(脱核)、赤血球はわざわざ小さくなるのです。
ところが、赤血球がつくられる過程で、DNA合成の際に必要な栄養が足りないと、うまく脱核せずに大きいままで血液内デビューしてしまうのです。
脱核していない赤血球は毛細血管をうまく通ることができません。そのため、貧血と診断されないのに、手足が冷えたりするのです。
そして、図から読み取れることとして、赤血球がつくられるには様々な栄養素が必要だということがお分かりいただけると思います。
今回、母の貧血で処方された薬は鉄剤のみでした。
私が母に飲ませたのは、ヘム鉄、アミノ酸、BCAA、ビタミンB群、ビタミンA(途中で初期の造血の問題ではないと判断したのでビタミンEとEPAに切り替え)です。
また、鉄剤とヘム鉄はまったく違います。
これは別途書きたいと思いますが、ヘム鉄はタン白質で囲まれていて、安全で吸収率が高いことで知られています。
鉄は錆びることは誰もが知っていることだと思いますが、体内でも錆びるのです。
酸化と言われる現象です。
今後医療界でも「栄養素の質」に着目してもらえることを真から望んでいます。
また、母の検査結果から酸化ストレスが強い(いわゆる活性酸素)ことが読み取れ、ひょっとしたら赤血球が寿命を待たずに壊れているかもしれません。
アスリート、特にマラソン選手など走る方に多いのですが、激しく走るとカカトで赤血球が壊れます。
これらの状態を「溶血性貧血」と言います。
今後は母にビタミンEや強い抗酸化力のあるトコトリエノールを奨めようと思います。
また、細胞膜の材料であるコレステロールをきちんと補充するため、日々の食事でタン白質を摂ることが重要です。
ちなみに、かかりつけの医者に行ったら、いまだにコレステロールを下げる薬を処方されたので、家に着いてから即ごみ箱に投げ入れましたヽ(`Д´)ノプンプン
必要ないと言いたいけど、私が医者と喧嘩したら母に迷惑がかかるので黙っているしかありません。
その理由はまたの機会に書きますね。
次回は、医療ではどうやって貧血の原因を探るのか、先生やネットで触れたガイドラインから学んだことを共有したいと思います。

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