鉄は女性を救う。

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このような症状はありませんか?
病院に行くほどではないけどいつの間にやら不定愁訴(ふていしゅうそ)の塊のような自分・・・。
実際、病院に行ったところでフツーのお医者さんには相手にしてくれないと思います。

  • 手足が冷える
  • 寝起きが悪い
  • 疲れやすい
  • 肩が凝りやすい
  • 頭痛もち
  • 風邪を引きやすい
  • 髪の毛が抜けやすい
  • 注意力散漫
  • イライラしやすい
  • 神経過敏
  • 歯茎から出血する
  • 体にいつの間にかアザがある
  • 動悸、息切れがする
  • むくみがある
  • 爪が割れやすい
  • 食欲不振

実はこれらは体内の鉄不足で起きています。

あら、私ヘモグロビンの値は問題ないのが自慢なのよ~という方もいるかと思いますが、栄養療法の血液検査では隠れた鉄欠乏性貧血を浮かび上がらせます。
実は、鉄は肝臓に貯蔵鉄という形で蓄えられており、ヘモグロビンを一定に保とうといわば銀行口座のような役割をしています。お財布(ヘモグロビン)がピンチになると、口座からお金(フェリチン)が引き出されます。ヘモグロビンが一見問題なくても、残高(フェリチン)がピンチですよ~!と上記のような不定愁訴の形でカラダが教えてくれているのです。

不定愁訴に収まっているならまだ良いほうで、うつなどの精神疾患(子どもであれば多動であったり)、心肥大、驚くことに食道のゆがみまで引き起こします。

実際、閉経前の女性で貧血でない方の血液データは私はお目にかかったことがありません。

妊娠を望む女性には鉄は特に重要です。

なぜなら、卵子には多くのミトコンドリアがひしめいていて、受精や着床のエネルギーとなりますが、ミトコンドリアには鉄が不可欠だからです。貧血の何が問題かと言えば、酸素を十分に運べないことであり、酸素がないとミトコンドリアが働けないのです。余談ですが、がん細胞は酸素がなくても平気です。貧血はガンを引き寄せるといっても過言ではないでしょう。

そして、鉄は粘膜をつくるのが得意です。前回の記事にも書きましたが、コラーゲンを作るのはタン白質、ビタミンCと鉄です。子宮内膜も粘膜であり、十分な鉄が供給されている方の子宮内膜はふかふかなベッドのようであり着床もしやすいそうです。
テレビCMでも「ドロッと経血」という言葉を一時聞きましたが、実はこれは鉄不足の証拠だそうです。私もかつてはその状態であり、なんだかいっぱい出て達成感まで感じていましたが、大きな誤解。実際、鉄を意識的に補充するようになってからは「ドロッと経血」はなくなりました。

鉄が不足する原因は、単純に鉄を含む食品が少なくなったことが挙げられます。
以前は肥やしを畑にまいて鉄を体内と畑で循環させていたんですね。土壌にミネラルが無くなっている訳です。そして体内への吸収率が低い性質を持っている上に、体内に寄生している菌も鉄の吸収を邪魔します。例えば、胃の中のピロリ菌、腸内細菌のひとつであるカンジタ菌が増殖してしまった場合など。これらは別途検査で分かりますし、治療をすればそれだけで鉄不足を解消する方もいるようです。

では、そういった問題のない方はどうやって鉄不足から回復させるかというお話ですが、ひじきやホウレン草を食べてもカラカラなカラダではなかなか補充されません。これらの植物に含まれる鉄は「非ヘム鉄」といって、体内への吸収率がとても低いのです。一方動物性の食材から摂れる「ヘム鉄」と言って、鉄がタン白質で囲まれているので、非ヘム鉄の5~10倍の吸収率を誇ります。例えば、レバー、肉(赤身が好ましい)、カツオ、サバ、貝などです。

これらの食材が優れているのは、鉄だけでなく、タン白質もビタミンB群も同時に摂取できることです。みなミトコンドリアを元気にする栄養素で疲れにくいカラダをつくります。

吸収と言う意味では、促進するものと抑制するものも同時に覚えておいてください。

さらにもっと同時に摂ると吸収しやすくするものはビタミンCです。
逆にコーヒーや紅茶に含まれるタンニン、玄米や穀物の外皮に含まれるフィチン酸、食物繊維は鉄の排泄を促してしまいます。病院で処方される鉄剤はこれらと同時摂取しないように注意されると思いますが、それは鉄剤が非ヘム鉄であるためです。ヘム鉄であれば抑制因子は気にする必要はありません

ちなみに薬局で売られているヘム鉄はよく見るとやはり非ヘム鉄であることが多いようです。
ヘム鉄は豚など動物の血液から取り出しているので、そんなに安くは製造できません。キレート鉄の効果も疑問視する声もあるので、せっかくサプリメントを使用するのであれば十分に品定めしてから服用してくださいね。

サプリメント同様、血液検査の読み方もコツが必要です。フェリチンの値は炎症があると高値を示すため、赤血球の大きさやヘモグロビン率などほかの検査数値と合わせて診る必要があります。
そして鉄の摂りすぎで体内の酸化が進んでしまうこともあります
可能であれば専門家に相談しながら体質改善するのが確実です。
私でよければぜひお問い合わせください。

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