『妊娠体質に変わる栄養セラピー』を読む

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古賀文敏氏、定真理子氏 共著の『妊娠体質に変わる栄養セラピー』を読みました。
実は以前に別のブログで書いたことがありますが、非常に分かりやすく有用な情報だと思うので加筆しながら転記しました。

本のタイトルには“卵子の老化に負けない”という枕詞がついています。
妊娠予備能をあらわすAMH(抗ミュラー管ホルモン)の検査数値は「どれくらいの卵子が残っているか」を示すと言われており、医師によっては一度下がったら上がらないとしていますが、私がこれまで読んだ他の本も合わせて考えてみても改善の余地はありそうです。
一度はあきらめてしまった人も、以下の理由からぜひ読んで再チャレンジしてほしい!と思います。

ひとつはAMHと栄養状態に相関関係があること。
小太りのコレステロールが高い女性ほどAMH値が高く、古賀氏の経験値によるとスタイルのよい女性ほど妊娠しにくいそうです。
そして、40歳以上では血中のビタミンD濃度が高い女性ほどAMH値も高い。なによりも卵子はタン白質。良質なタン白質を摂ることで、卵子の質が格段に良くなった事例を定氏から直接聞いたことがあります。

ふたつ目は妊娠しやすくするための栄養療法が、ひいては一生の健康にまで影響することです。栄養療法で妊娠、出産まで及んだ赤ちゃんは育てやすい。
丈夫なのはもちろん、とにかく泣かないし落ち着いています。分子栄養学の勉強会に0歳児の赤ちゃんを連れてくる人もいますが、あまりに静かで赤ちゃんが同室にいるのを忘れてしまうこともしばしばありました。

赤ちゃんだけではなく、たとえ万が一縁がなくママになれなかったとしても、妊娠する努力が将来大きな病気予防につながることが、本書からの私の新たな発見です。

本書では、酸化、糖化が卵子の老化を早める原因と説きます。老化を防ぐための方策として、抗酸化、糖質コントロール、良質な油を摂る、栄養吸収を高めるために腸内環境を改善すること、などを薦めています。
実はこれらはまさにガン予防、治療に用いられる方策と変わりません。いえ、ガンだけでなく、精神疾患、炎症性疾患、あらゆる生活習慣病でも同様なのです。

では、具体的にはどんな栄養を摂ればよいのでしょうか?
詳細は本書に譲るとして、絶対外してほしくないのは『妊娠ビタミン』と呼ばれるビタミンE。
ビタミンEは強力な抗酸化作用を持ちますが、排卵の促進、ホルモンの調整、月経周期の正常化させます。

そして、コエンザイムQ10は肌に良いのは知られていますが、実は細胞内のミトコンドリアでのエネルギー産出に一役買い、抗酸化作用もあり卵子の老化を防ぎます。

女性ばかりでなく男性の不妊も意外と多いことはよく知られるようになりましたが、男性不妊にも栄養素が大きく影響することをご存じでしょうか?
亜鉛を飲む前と一定期間飲んだ後では、別人のものかと思うくらい精子の動き、量が違うと実際に体験された方からよく聞く話です。

ビタミンDも精子の運動力、正常精子形態率が向上することが最近分かっています。
亜鉛はインスリンの分泌を調整し、前立腺ガンを予防するし、薄毛にも効くので、ぜひ男性に摂ってほしい栄養素です。

最後に念のため触れておきたいのですが、サプリメントの選択には充分にご注意ください。
栄養の勉強している私でも、薬局やネットで売られているそのサプリメントが良質なものかそうでないのか、成分表示を見ただけでは判断は難しいのです。
成分の細かな種類や製造方法によって表示よりも有効成分は少なかったり、明らかに主要栄養成分が添加物より少ない、なんて代物もよく見かけます。

信頼できる栄養療法を実践するドクターやカウンセラーに相談することをお奨めします。

突然宣伝ですが(笑)、カウンセリングのご案内はこちらです。


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