なぜ妊活に栄養療法がよいのか?

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当たり前のことですが、病院で受ける体外受精は妊娠するための技術です。仮に卵管閉塞症の方には第一選択であることは明白でしょう。卵子が子宮までたどり着かないのですから物理的な手当てが必要です。

ただ、不妊に悩んでいる方の中でそういった物理的(分子栄養学では”気質的”と表現されます)な問題は特にない方のほうが圧倒的に多いと聞きます。病名としては、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)や子宮内膜症といったところでしょうか。ネットで検索すると「原因は不明」とされています。これらは”機能的”な問題と分類されます。要因はざくっと言ってしまえば女性ホルモンの乱れと片付けられますが、最も大きな要因はストレスと過酷な労働環境ではないでしょうか?

最近の研究で、環境ホルモンが生殖機能に悪影響を及ぼしていることがわかってきています。石油製品からつくられた生理用ナプキンから驚くほどの化学物質が体内に吸収されているそうです。そういった生活習慣や環境だけではなく、体質だとあきらめている方もいるかもしれません。

「栄養は体質を変える力をもつ」
そう言ったら、あなたは信じないでしょうか?

ちょっと抽象的でむずかしい話になりますが、今日の核の部分なのでできれば読んでみてください。無理と感じたら「栄養って体質変えちゃうかも」と3回唱えてこの段落は読み飛ばしてください(笑)!

体質とは後天的に時間をかけて備わった部分もありますが、基本的に遺伝子の個性としてとらえます。遺伝子は酵素を作り出し、補酵素と協力し触媒反応を起こすことによって我々の生命活動は営まれます。
遺伝子はご存知の通り、人により千差万別です。遺伝子の形が違えば、つくられる酵素の形も違うのです。酵素の形が適切でなければ触媒反応が弱く、それに該当する体の部分、例えば、鼻炎があるとか胃腸が弱いだとか婦人科系が弱いという形で現れます。

酵素の形は遺伝子により設計されており、遺伝子同様、変えることはできません(遺伝子操作をしない限りは)。
そこで補ってくれるのが補酵素です。補酵素は酵素の凸凹に入り込み触媒反応を助けるのです。

実はその補酵素こそがビタミンやミネラルなのです。

弱い部分を補うので、通常の量、厚生労働省が推奨しているようなビタミンCは1日100mgという量では足りず、サプリメントがよく用いられるのはそういった背景からです。
余談ですが、100mgという数値は壊血病にならない最低の量です。
昔は人(ヒトと分類される前からかもしれませんが)は1日に3,000mg程度のビタミンCを体内で生成していたらしいです。
ガン治療にビタミンCの点滴が臨床でも利用されていたり、ビタミンCの排泄量の実験も過去に行われていますが、それを裏付けるような潜在的な吸収能力を残しているのです。

かなり抽象的な話が続きましたが、今度は思いっきりピンポイントにミトコンドリアに注目してみましょう。

ミトコンドリアはエネルギーを作り出すとても重要な働きをしています。「エネルギー」ときいてピンとこないでしょうか?
あなたがもし慢性疲労に悩んでいるとしたら、ミトコンドリアが弱っていて、強くしてあげれば「疲れ知らず」の身体に再生できるということです。
ミトコンドリアは心臓や筋肉などエネルギーが必要な部分に多く、卵子もそのひとつです。

最近、「卵子も老化する」とNHKのスペシャル番組でも取り上げられましたが、ミトコンドリア機能を上げることにより卵子が若返ることが可能なのです。

栄養療法のおもしろいところは、ある目的で摂り始めた栄養が思わぬ効果をもたらすことです。
それはその栄養素がどれだけの効果をもつかによるのですが、効果がひとつだけという栄養素はほとんどないはずです。

例えば鉄。きちんとしたものを摂れば、立ちくらみ、めまいなどの貧血の改善はもちろん、頭痛、ニキビ、肌荒れ、シミ、鼻炎、疲労回復、うつ症状などに効果があります。

これは私が体験したことですが、もうひとつわかりやすい例を挙げれば、昨年アキレス腱を切った際にはコンドロイチン・グルコサミンのサプリメントを摂ったところ、中年女子としては奇跡のスピード回復(4か月で通院終了)を見せ、さらに、膝の関節痛、胃腸、肌の潤い、視力にも違いを感じました。

まだまだいっぱいあります。

栄養療法を開始してすぐにプロテインを飲んでいましたが、それを発見したのはカラオケルームで。40代半ばで声を出しづらくなり、喉がいがらっぽく感じて声も低くなり始めていたのですが、なんと子供のような高音で歌った自分に気づいたのです。

高齢者は特にその若返り現象が顕著で、77際になる母のことはここではとても書ききれません。

もし仮に栄養療法を実行したのに赤ちゃんに恵まれなかったとしても、以前より健康になっているあなたがいるはずです。

生活習慣病や更年期障害は蓄積した栄養欠損により軽くなったり重くなったりします。実際、栄養療法をがっつり行っている先輩方は元気な方が多く、90代になっても現役で活動されている方もいたり、ガンにかかる割合も遊び半分で計算してみたらたったの5%だったと聞きました。今は2人に1人がかかる時代と言われていますので圧倒的な違いですね。

栄養療法を行うとその栄養素がどんな働きをして、どんな症状や病気に効果があるのか、自然と情報が入ってきます。また、希望すれば、ガンや糖尿病など疾患別でも学ぶことができ、現在病院で行われている標準治療や薬に関しても一通りの理解ができます。

『自分が自分の主治医になる』をまさに実践することができます。

私は最近病院に行かなくなりました。
自分である程度判断して、適切な対応を取れることが多いためです。実験もしましたが、インフルエンザであっても薬を飲んでも飲まなくても治る期間が変わらない、いえ、完治までの期間で言えば、理論上説いている免疫学者もいますが、薬を飲まないほうが早かったと感じています。

最近では「少しでもあやしいと思ったものは一切近づかない」主人も、体調が思わしくないときには私に聞いてから行動を起こします。
実家の両親も義理の母も、私の送るサプリメントや対処法を従順に利用して、よく手紙やファックスで感謝の気持ちを伝えてくれます。
家族の健康を守ることができる。それも幸せのひとつではないでしょうか?

栄養療法の強みとしては、「副作用が圧倒的に少ない」ことです。たとえ大量に摂取し過ぎたとしても腸や肝臓が生体恒常性(ホメオスターシス)が働き、余分な栄養の排泄を促します。それに対して、薬は化学物質であるため、体が適切に反応できず肝臓に溜まり続けます。もちろん、薬を全否定するつもりはありませんが、飲まなくてもいいものを飲んでいることがあまりにも多いと思います。

さて、サプリメントという文字を目にするたびに気になっている人がいるのではないでしょうか?
栄養が体質を変えるとするならば、「サプリメントは一生飲まなくてはいけないの?」という疑問が沸き上がっているころだと思います。

私の持論ですが、答えはノーです。
『サプリメントは短期決戦!長いおつきあいはお食事で』

次回はそのあたりに焦点をあててみようと思います。

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